◎ 2011年4月21日 (木) 楽観はしていない
俺は、今後について、わずかでも楽観的には考えてはいない。
やはり、第二次世界大戦規模の戦争は、数十年ごとに必ずあると確信している。
運が悪ければ、その過程で全人類が死滅する事もあるだろう。
理由は、既に何度も述べたとおりである。
それにも拘らず、色々と書いているのは、実存主義者には、そのような衝動が存在するからである。
例えば、昨日の「偏見と正義」は、『蜂は、自分や巣に危害を加える相手にしか危害を加えない』という豆知識のためだけに書くことにしたのである。
権力主義者が実存主義者になることは決してないというのは、人間が権力主義者になる理由や経緯が不明であるという点だけでも十分だろう。
しかし、今後、俺や全人類は、一般人が権力主義者であるために、大きな苦しみを受ける事になるだろう。
その時には、俺や全人類の命が苦しみの果てに多く失われる事になるだろう。
それは、必然によって避けられない運命である。
中途半端な実存主義者は、そのような状況においては、最も苦しみを感じるのではないかと思うのだが、俺のいる場所まで引き上げられたらいいと思うのだが、それが可能かとなると自信がない。
その理由も既に述べたとおりである。
完全な実存主義者であれ、完全な権力主義者であれ、死に瀕するような状況は避けられないのは同じである。
惨憺たる地獄の後に、何かあるのか何もないのかは、未来の現実だけが知っている。
◎ 2011年4月21日 (木) 宇宙のしるし
「2011年1月3日 (月) 「城」」に書いたカフカの『宇宙のしるし』の具体例を挙げよう。
天災や病気などで人間は、無差別に死ぬ。
これは、神にとって人間の命は意味の無いものであるということを意味するのだろう。
つまり、神は人間をただ生存させるために作ったのではないということだ。
こういうのが、カフカの「宇宙のしるし」である。
「宇宙のしるし」とは、神の意思を汲み取る事である。
しかし、しばらく経つとそんなことをしても意味が無いと思うようになり、忘れる。
「宇宙のしるし」は、実存主義者の初期に現れる児戯かもしれない。
いつかは、実存主義者は、個人主体に回帰するのであるから、やはり無意味だろう。
「2011年1月3日 (月) 「城」」では、『宇宙のしるしは個人としての行動規範』と書いたが、必ずしもそうではない。
しかし、全く影響を与えていないとも言い切れまい。
個人としての行動規範は、これまでに色々書いたことを総合したものと考えてもらいたい。
◎ 2011年4月23日 (土) 履歴書の補足
読売新聞サイト
『集団登校中の児童6人がクレーン車にはねられ死亡した事故。
手紙では「息子、私共々、持病、執行猶予中の身である事などを隠したまま面接を受け働かせて頂いておりました」などと告白。「これから一生かけて償いたく思います。どうぞお許し下さい」と締めくくられている。
柴田容疑者は県警の調べに対し「持病のてんかんの薬を飲み忘れた」と供述しており、県警は事故時に発作を起こして意識を失っていた可能性が高いとみて調べている。また、2008年にも同市内で児童1人をはねて重傷を負わせ、同年11月、禁錮1年4月、執行猶予4年の判決を受けていた。』
「2011年4月18日 (月) 履歴書」で事実を書くと採用されないと書いたが、例えば、この事件の例や、持ってもいない資格を書くなど、後で困るのが明白な事は、事実を書くべきである。
しかし、この事件の問題点は、むしろ、車の運転には不向きな健康状態であることを自覚しながら、運転せざるを得ない職にしか就けない点にある。
また、クレーン車は、道路を走る時間はあまり長くないが、作業中の事故も考慮すると、採用係は交通事故歴くらいは調べるべきかもしれない。
世の中は、働けるだけの能力を有していない人間も多くいる。
そうした人々にまで、国家や世間は働く事を強要するために、このような事件が発生するのである。
これは、資本主義社会の持つ欠陥である。
◎ 2011年4月23日 (土) 無職
読売新聞サイト
『甲府で放火殺人、預金引き出した孫を逮捕
甲府市宝で21日、無職白木国江さん(83)方の木造平屋住宅が全焼し、焼け跡から女性の遺体が見つかった火災があり、山梨県警は23日、火災発生翌日に白木さん名義のキャッシュカードを使って現金20万円を引き出したとして、同居する孫の無職白木基之容疑者(27)を窃盗容疑で逮捕した。』
『「一緒に連れて行く」長女殺害、67歳自殺図る
発表によると、井野容疑者は17日午後9時30分頃、自宅アパートで、同居する長女の無職菊江さん(39)の口をビニール袋でふさいで窒息死させた疑い。その後、井野容疑者は睡眠薬を大量に飲んで自殺を図っていた。』
『民家全焼し焼け跡から3遺体、親子か…熊本
20日午前2時25分頃、熊本県山鹿市熊入町、無職長瀬弘さん(77)方から出火、木造2階約200平方メートルを全焼し、焼け跡から3人の遺体が見つかった。県警山鹿署によると、火災後に長瀬さんと長男で無職幸広さん(48)、三男で無職弘文さん(37)が行方不明になっており、遺体は3人とみて身元の確認を急いでいる』
『コンビニの震災義援金盗んだ20歳逮捕』
『行き場ない救援物資、被災地に届けられず山積み行き場ない救援物資、被災地に届けられず山積み
震災直後に被災地から要請された物資は、発送する時点では、すでに必要とされていなかったのが理由だ。』
『2歳女児の腹をかむ、同居の男逮捕…女児は死亡
埼玉県警幸手署は21日、幸手市東、アルバイト工員中沢良仁容疑者(23)を傷害の疑いで逮捕した。』
最近は、無職の犯罪や自殺が相次いでいる。
コンビニの義援金の盗難くらいは、大目に見るべきである。
被災者よりも困っている人間はいるかもしれないからである。
連れ子の虐待事件も多い。離婚が増えたのか、それとも虐待が増えたのか。
国家や世間は、弱者を締め上げる事しか能が無い。
弱者が死に絶えれば、現在の強者が新たな弱者になるだけである。
◎ 2011年4月23日 (土) ストーカー男
読売新聞サイト
『「復縁しないと自殺する」ストーカー男逮捕』
過去の凶悪事件においても、犯人が昔の女に復縁を迫るという動機が多い。
逆に女のストーカー事件は、全く聞かない。
この違いは何だろうか?
◎ 2011年4月24日 (日) 民主主義に理性は存在しない
読売新聞サイト
『サンデル教授「原発議論は民主主義の試金石」
ベストセラー「これからの『正義』の話をしよう」の著者、米ハーバード大学のマイケル・サンデル教授(58)(政治哲学)は22日、読売新聞などと会見し、福島第一原子力発電所の事故を受け、いかに原発の将来を議論するかが「民主主義の究極の試金石となる」と述べ、建設的な論争を求めた。
1人殺せば5人を救える場合、1人を殺すことは正義か――こうした「究極の選択」を講義で論じる教授は、原発是非論に関して「激しく対立する問題で議論を避ける傾向があるが、間違いだ。(互いに)敬意を払い、開かれた議論ができるかどうか、民主主義が試されている」と断言した。
議論のリード役については、「まず政治家だが、政治家はいい仕事をしていない。市民がそれを要求していないからだ。メディアの責任は大きいが、娯楽的な『どなり合い』ではなく、真剣に討論する場を提供すべきだ」と述べた。』
既に述べたが、民主主義は実際には多数決で運営されている。
よって『1人殺せば5人を救える場合、1人を殺すことは正義か』という問題は、必然的に1人は殺される事になる。
議会を見ても分かるが、民主主義に理性による話し合いの場所は存在しない。
民主主義は、権力が全てである。
徹底的な理性による問題解決は、民主主義においては不可能である。
権力を持たない弱者は、そうして死ぬわけだが、国家や世間は、ガキを大量に産むことでその問題を解決させようと考える。
そのため、現在のように自殺者や昔のように戦死者が多くなると、「産めよ殖やせよ」という標語が大流行する。
少子化対策に取り組む者は、鬼畜である。
読売新聞サイト
『福島知事「原発再開ありえない」東電社長に怒り
佐藤知事は〜同原発の運転再開について「現状では再開はありえない」と述べた。』
因みに、福島県知事は、状況が変わったら原発再開を認めるつもりらしい。
◎ 2011年4月24日 (日) チベット自治区問題
読売新聞サイト(4月23日)
『中国、チベット仏教寺院で僧侶300人拘束か
【北京=関泰晴】米国のチベット人亡命組織によると、中国四川省アバ県のチベット仏教寺院で3月中旬、僧侶の焼身自殺をきっかけに治安部隊が寺院を封鎖し、21日夜になって僧侶300人を拘束した。
住民2人が当局との衝突で死亡したとの情報もある。
中国国営新華社通信によると、同県政府は22日、反政府行動を封じ込むため、僧侶に法制教育を課す通知を出した。当局はチベット族居住区への外国人立ち入りを禁じているとみられ、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は15日、中国当局に沈静化を求める声明を発表した。』
ダライ・ラマ 「ダライ・ラマ自伝」 文春文庫 「文庫版発刊に寄せて 山際素男」
『チベット全土にあった六千有余の仏教寺院はことごとく破壊され、辛うじて形の残っているものは、七、八寺に過ぎない。何百年もの間大切に守られてきた仏像をはじめとする寺院の貴金属類はすべて中国本土に運び去られ、溶解された。六十万人いた尼僧、高僧、仏教実践者のうち拷問死者十一万人、還俗を強制された者二十五万人以上。』
『ビルが林立し、商店街も総て中国人が占有し、経済面でも完全に彼らが支配しています。学校での授業も中国語、テレビをはじめとするマスメディアも中国語。中国語ができなければ碌な仕事も与えられません。子供たちすらお寺にお詣りしたり〜禁じられています。麻薬、アルコール類は驚くほど安く、どこでも手に入れることができ〜』
朝日新聞サイト(3月20日)
『「欧米は石油目当て」ベネズエラ大統領、リビア攻撃非難
南米ベネズエラの反米左派チャベス大統領は19日、対リビア攻撃を開始した欧米諸国を「リビアの石油が欲しいだけで、国民の命など気にしていない」と非難した。
チャベス氏は「(軍事介入に参加した国々は)無責任な戦争屋だ」と糾弾。「資本主義の手で爆弾が落とされ、戦争が起き、人々がさらに苦しむことになる」と述べ、武力行使に正当性はないと主張した。
』
ここまで来ると、チベット自治区住民を皆殺しにして、中国の植民地にしようとしていると言っても過言ではないだろう。
ダライ・ラマ十四世がインドに亡命し、僧侶が虐殺されたのでは、もはや自治区ですらない。
湾岸戦争では、イラクのクェート侵攻に世界がすぐに動いたが、ここまでの人権侵害を世界が野放しにするのは、チベット自治区には石油資源が存在しないからだろう。
内政不干渉は問題にはならない。
それを言ってしまうと、リビアに対するNATOの攻撃は明らかに抵触するからだ。
リビアも世界有数の石油産油国だ。
そして、フランスもアメリカも財政難である。
アフガン−イラク空爆という反イスラム教の線も考えられる。
アメリカとイギリスは、巨額の資本を預けられるほどの友好関係をカダフィ政権と築いていたからである。
利権を増やすどころか失う可能性もある。
国家は存在するだけで、人権侵害である。
人権を認める国家は世界中に1つも存在しない。
世界は明らかに壊れている。世界大戦争は近い。
◎ 2011年4月24日 (日) 土地の借り上げ政策
読売新聞サイト
『被災地、政府が定期借地…地代払って復興後返還
東日本大震災の復興計画を策定する「復興構想会議」(菅首相の私的諮問機関)は22日、津波被害を受けて壊滅状態となった海岸沿いの住宅地域について、政府がいったん土地を借り上げて所有者に地代を支払い、復興後に返還する「定期借地権」の仕組みの検討に入った。
被災者がバラバラに自宅の建設を始めれば、迅速で一体的な復興の妨げになるおそれがあるためで、5月にまとめる論点整理に盛り込む方向で調整している。
同会議が検討を始めた定期借地権は、借地借家法に基づき、国が期限を決めて所有者から土地を借り、その間に復興を進めて、期限切れと同時に所有者に土地を返還する仕組みだ。
将来の返還が約束されるため、土地への愛着が強い被災住民の協力が得られやすいとの見方がある。また、毎月まとまった地代が入るため、定期収入を失った被災者らの生活再建にも役立つとされる。土地の買い上げは「膨大な費用がかかる」(官邸筋)ため、借り上げの方が財政上の利点もあるという。』
土地の買い上げでは、復興と同時に国庫に支払額が帰ってくるが、借り上げでは一円も帰ってこない。
これは、随分、太っ腹な政策であり、現在の財政状態では破綻必至に思うのは俺だけだろうか?
数年後に財政破綻した日本が、近隣国に攻め込む映像が目に浮かぶようだ。
また、土地を持っていない被災者にとっては、到底許しがたい不公平である。
誰にとっても何一つメリットが無い。
『迅速で一体的な復興の妨げになる』とあるのは、瓦礫を撤去した直後に家を建てられると邪魔になるという事だろう。
このあたりの説明は、秘密にしないでしっかり、住民にすべきである。
住民は、それにより、計画の邪魔にならない範囲を知る事ができ、自分の土地をより早い時期に自由にできるからである。
◎ 2011年4月25日 (月) 復興政策
読売新聞サイト(4月24日)
『党主導で新しい街、廃虚は遺跡に…四川地震3年
世界第2位の経済力を背景に、あらゆる権力を独占する共産党が主導した強力な復興事業によって、真新しい街が次々と出現している。
山あいの盆地に、レンガ造りの外壁と瓦屋根の家々が並ぶ。一面のがれきと化した震源地・ブン川(ぶんせん)県映秀には、約14億元(1元=約13円)が投じられ、統一感のある街並み、記念碑や博物館が整備された。(ブンは、さんずいに「文」のつくり)「震央(震源)記念地」に生まれ変わった「廃虚」は、21日、観光客でにぎわっていた。
隣の水磨鎮では、震災前に60社あった工場を立ち退かせ、地元の少数民族チャン族の伝統的な街並みを再現した。飲食店や土産物店が軒を連ね、多い日には1万人以上の観光客が訪れる。「何もかも地震前よりよくなった」と、思わぬ復興景気を喜ぶ住民は多い。』
こんなものは、偽りの成功である。
本質的には、毛沢東の大躍進と同じである。
日本の財政状態は悪く、このような冒険は自殺行為である。
読売新聞サイト(4月24日)
『「警戒区域」、瀕死の家畜を殺処分へ…福島県
県によると、震災前の時点で警戒区域の9市町村には牛約4000頭、豚約3万頭、鶏約63万羽、馬約100頭が飼育されていた。』
それにしても、俺の被災地村は造られないのか?
村の中央には、大きな寺院と生活に必要な公共施設が並び中心街を成し、その周囲には仮設住宅が並び、更にその周囲には田畑や牧場が広がっているのだ。
警戒区域の家畜が飢え死にしたそうだが、後知恵になるが、それらを早い時期にここに移送すれば、良かったのだ。
そうすれば、被災者にも仕事と食料を手に入れる機会が得られ、より長期間の被災生活が可能となるのである。
現在の国家や世間による鞭を打って被災地から追い出すようなやり口には賛同できない。
部外者が余計な口出しをするなと言う人もいるようだが、口出しせずに取り返しのつかない大失敗を見るのは耐えられない。