憶測 豊受姫は豊国と毛国の神か


食物を司る神に豊受姫トヨウケビメ保食神ウケモチノカミ大宜津比売オオゲツヒメなどがおり、同一神とする説がある。
ウケモチのモチは、オオナムチ(=オオアナモチ)と同じで本来はムチの意だろう。
すると、食物の神に共通するのは、「ウケ」「ゲツ」「ケ」となる。
豊受姫は丹後国、大宜津比売は讃岐国の神だ。
一方は、日本海側、もう一方は四国だから、少々離れてはいるが、物部系秦氏の忌部氏が、伊勢から阿波に移住したらしいから、ありえなくはない。
トヨウケに着目すると、九州北東部に豊国トヨノクニ(豊前・豊後)があり、栃木・群馬に毛国ケノクニ上野コウズケ下野シモツケ)がある。
豊受姫は、豊国人と毛国人の神を習合したものと考える事ができるだろう。
弥生時代の日本には、海部・磯部(ホアカリ),山部(ニニギ),賀茂氏(徐福),秦氏(弓月君)がいた。
海部は、航海術が巧みだった。
播磨風土記によれば、ニニギは、製鉄と酒造をもたらした。
徐福は、五穀を持って秦から出航した。
秦氏は、騎馬民族で、麻・養蚕の機織や建築などの技術を持っていた。
トヨは、邪馬台国の臺與トヨと考えられる。
天照大神がニニギと賀茂氏の娘だとすると、丹後の辺りはホアカリの支配地だから、トヨはホアカリと賀茂氏(天照)の息子の娘と考えられるだろう。
豊=アメノカグヤマの娘=物部氏=ホアカリ系賀茂氏となる。
伊勢神宮の内宮が天照で、外宮が豊受だから、後者はニニギ系賀茂氏以外となるから、ホアカリ+賀茂氏+秦氏となる。
トヨがホアカリ系賀茂氏なら、ケは秦氏で麻・養蚕の神となる。
群馬県には、上野三碑があり、早々に仏教が広まったらしい。(*1)
群馬の文字も騎馬民族を連想させ、また、「ケ」は大月氏の「ゲツ」が原型とも考えられるから、毛国は秦氏の国で「ゲツ」「ケ」の神は本来、麻・養蚕の神と考えられるだろう。(*2)
上野三碑には、物部氏の名もあり、豊国と毛国には姻戚関係がある事が分かり、両方の神が習合されて食物の神となったのだろう。
しかし、忌部氏が麻を育て、伊勢神宮でも神宮大麻を配布するように、麻も神事の対象になっている。
その後、秦氏は、高句麗・百済を支援する賀茂氏と新羅を支援するホアカリに分かれる。
幕末にロスチャイルドがやって来ると、秦氏とホアカリは討幕軍についたが、これは主に南朝派でキリスト教徒だった。


*(ソース)
  1. 上野三碑:上野三碑とは | 高崎市
  2. キリスト教=武士道=権力主義